アスミル



アスミル原稿 2007年10月16日
大量(巨額)の資金を使わなければ、相場は動かない

マーケット(相場、市場)のことで、質問を受ける際に
『なぜ、そう考えるのか?』
といった質問が一番困る。

そういった質問に対して、「のうがき」を垂れるのは容易い。
どのように答えれば、先方が納得するのか、(納得してくれるのか、)それは、だいたい分かっている。

理論武装くらいは、実は、いつだって、している。
しかし、それは、聞く側(=読者側)が求めている答えに過ぎない。

『なぜ、そう考えるのか?』
という質問に対して、私は、いつも、思う。

『なぜ、そう考えないのか?』
と、思う。

正直なところ、相場を見ていて、
『あー、こーなるなぁー・・・』
と、忽然と感じる(思う)。

別に、何かニュースが出て、そう感じる(思う)のではない。

何も起きていなくても、それを感得する。
考えるのではなくて、感じ取るのだ。

ドル/円が、急騰すれば、誰でも気が付く。
ドル/円レートの値動きを見れば、誰にでもわかることだ。
それが、分からない方が、(気が付かない方が、)おかしい。

そして、それは、当然に、『誰か』が、ドル/円を買っているはずだ。

大量(巨額)の資金を使わなければ、相場は動かない。

『ニュースだけで、相場が動く』
と言う人がいるが、それは、『ウソ』だ。

ニュースに基づいて、大量(巨額)の資金が動くから、為替レートも動くのだ!



アスミル原稿 2007年10月09日
「円キャリー・トレード」が、大復活

「円キャリー・トレード」が、大復活している。
ユーロ円(=クロス円の代表としてのユーロ円)は、ポイントのレベル(為替水準)の165円程度に上昇した。
 8月の暴落の際にユーロ円は、149円台を見たのだから、15円以上、上昇した。

そろそろ、『二番天井』を、意識した方が良いだろう。
気を付けなければならないことは、『二番天井』の高さは、事前には、誰にも、わからない、と、いうこと。
『一番天井』は、[169.00]---正確には、168.90-95---だった。

『二番天井』は、『一番天井』と比べて、低い場合もあるし、高い場合もある。ほぼ、同じ高さの場合もある。
それでは、意味が、無い、と、言う感想が出るのも理解する。
しかし、『一番天井』に比べての『二番天井』なのだ。
169円に比べて、155円や、160円は、『二番天井』と、呼べまい。
そろそろ、『二番天井』を意識する水準に来ている、と、気が付いて、行動することに、意味が、ある。

繰り返すが、『相場の大きさ』は、事前には、誰にも、わからない。
 その時の、市場参加者達の、行動によるからだ。
 この水準から、もう一段買い上げる大口の投機筋が、居るか?否か?
 換言するならば、この水準からは、『やれやれの売り』が、待ち構えている。
その『やれやれの売り』を、飲み込んで、買い上げる大口の機関投資家が、居るか?否か?

 対応方法は、いつでも、逃げられるように、準備しながら、相場に臨むこと。
 この流れ、勢いならば、もう一段の上値を狙う投機筋も居ることだろう。

しかし、『二番天井』の高さは、誰にもわからないことを、忘れてはいけない。

『へっぴり腰』『および腰』と、言われようと、『臆病者』と、言われようと、構わない。
 『死んで勇者』と、呼ばれるよりも、『生きて臆病者』と、呼ばれたい!
 『臆病』は、『卑怯』ではない!!『臆病』は、『敬謙なる畏れ』を知ることであり、『臆病』は、恥ずかしいことではない!!
『臆病』は、『知恵者の証』であり、『経験』だ!『臆病でないこと』は、『無謀』『蛮勇』『無知』なだけだ!



アスミル原稿 2007年10月02日
ユーロ/ドル(EUR/USD)は、ユーロ統合以来の最高値を更新

先週末(9月28日)金曜日のニューヨーク市場では、ユーロ/ドル(EUR/USD)が、[1.4200]を上に抜け、さらに、ユーロ/ドル(EUR/USD)は、[1.4250-60]も上に抜けた。
 これで、『ドル売り』のトレンドに、変化が無いことが、再確認された。
 改めて、外国為替取引を全般に俯瞰するならば、『ドル売り』方向で、付いて行くしかない、と考えている。

しかし、ユーロ/ドル(EUR/USD)は、ユーロ統合以来の最高値を更新している。
高値で、買いで付いていくのは、非常にやり難いパターン。あまり無理をしたくない。

ドル円は、クロス円の上昇の影響で、比較的に底堅く動いているが、ドル円を買ってはいけない、と考える。
 クロス円の上昇の影響=「円キャリー・トレード」の影響。
 しかし、それは、ドル・ストレート取引の中で、比較的に(相対的に)、ドル円でのドル安が、マイルドである、というだけ。
 言い換えれば、ユーロドルや、ポンドドルでの『ドル安』に比べると、ドル円での『ドル安』は、比較的に(相対的に)、穏やかである、ということ。
しかし、ドル円にも、『ドル売りプレッシャー』があることに、何ら変わりが無い。

つまり、ドル円での、『ドル売りプレッシャー』が、「円キャリー・トレード」の影響で、打ち消されている(相殺されている)状態だ、ということ。
 「円キャリー・トレード」の影響が、無くなれば、ドル円での、『ドル売りプレッシャー』だけが、残ることになる。
 だから、ドル円を買ってはいけない。いつ何時、大きく崩れるか、分からない状態になっている。
 それは、「円キャリー・トレード」の影響次第の状態ということ。

円の突出した低金利を利用した「円キャリー・トレード」が、復活している様子がうかがえる。
 私は、最終的に、「円キャリー・トレード」は、破綻する、と、考えるが、「円キャリー・トレード」の拡大している時期(期間)は、「円キャリー・トレード」の流れに逆向かう行動も、また、「愚か」である、と、考える。

その流れが、本質的なものでなくとも、大量の流れがある場合は、それに逆向かうのは難しい。
 だから、今しばらくの間は、「円キャリー・トレード」をやりたければ、やればよい、ということになる。

この夏に、「円キャリー・トレードのアンワインド(解消)」が、かなり出たが、まだ、あの程度では、「円キャリー・トレード」は、終わっていないし、破綻でも無い。
(これから、将来に向けて、破綻する時が来る、と考えている。)



アスミル原稿 2007年09月25日
国連「謝意」決議


9月下旬になって、国連は、日本に「謝意」を決議した。

「何故?」
「今、このタイミングなの?」

海上自衛隊の給油は、本当に、「テロとの戦い」のための給油なのか?
 『米国イラク戦争』で、米国を援助するための給油なのではないのか?

そもそも、今、イラクでは、戦争は、起きていないのか?
 本当に、イラクでの戦争は、終わったのか?
 米国は、本当に、正しいのか?
 米国は、イラクの石油利権が、欲しいだけではないのか?
 米国の始めた、イラク戦争は、国連の安保理決議の承認を得ずに、開戦した。

海上自衛隊が、提供した燃料が、米国イラク戦争に使われているのは、米国の行っている戦争の幇助にならないのか?
 戦争に加担していることに、本当に、ならないのか?
 戦争の放棄をうたった、日本国憲法に、抵触しないのか?

憲法が、時代に、そぐわないのならば、改正の手続きをとればよい。
(しなければ、ならない!)

憲法が、あるのに、問題点を討議しないのは、おかしい!変だ!

討議の結果、問題無し、と、判断すれば、継続すれば良い!
 憲法違反なら、堂々と、止める必要が、ある!

期限が、迫っている、いない、は、関係ない。期限をもって、四の五の言うのは、日本国民に、失礼だ!

今回の国連の「謝意」決議は、とって付けた印象が、拭えない!
日本のテロ対策特別措置法を、意識しての、プロパガンダの意図が、丸見えではないか?

国連も、覇者、アメリカに、「尾っぽ」振るだけなのか?
国連の最大のスポンサーは、米国だからなぁ・・・。
 スポンサーに、弱いからなぁ・・・。
拝金主義も、困る!!!




アスミル原稿 2007年09月18日
FOMCとFRB

本日はFOMC。FOMCとFRBの専門用語解説。

【FOMC】【連邦公開市場委員会】 (Federal Open Market Committee)

 米国の中央銀行に相当する制度が、連邦準備制度(Federal Reserve または、Federal Reserve System)です。
 この制度において、意思決定を行う機関が連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board, FRB)です。
 FRBの7人の理事と5人の地区連銀総裁の合計12人で、連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee, FOMC)を形成します。
 連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee, FOMC)は、米国金融政策における最高意思決定機関です。

 FOMCは年に8回定期会合を開きます。
 それ以外にも、必要に応じて特別会合や電話などでの会合を開いて、短期市場金利を操作します。

 FRBが公開市場操作を通じて米国国債などを購入して、お金(ドル)を金融市場に供給することによって、市場金利は低下します。
 逆に、FRBが公開市場操作で米国国債などを売却して、金融市場からお金(ドル)を吸収することによって、市場金利は上昇します。

 中央銀行が民間銀行に貸し出す際の金利が公定歩合(ディスカウント・レート、Discount Rate)ですが、最近の米国では、金利の自由化が進み、FRBが決める公定歩合よりも、連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee, FOMC)が決める短期市場金利(フェデラル・ファンド・レート、フェド・ファンド・レート、FF レート、Federal Fund Rate,FED Fund Rate,FF Rate)の誘導目標の方が重要視されています。

 FRBはこのほかに、民間銀行の法定準備金の操作(フェデラル・リザーブ・システム、Federal Reserve System)によって、金融政策を行なうこともありますが、最近のところは、FOMCの公開市場操作が主な金融政策の手段となっています。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

【FRB】【連邦準備制度理事会】
(Board of Governors of the Federal Reserve System)

 ニューヨークやシカゴなどの全米12の地区の連邦準備銀行を統括する理事会。
 いわば、アメリカの中央銀行に相当する機関。

 FRB(連邦準備制度理事会)は、14年任期の理事7人で構成される。

 この7人にニューヨーク連銀総裁を含む各地区の総裁5人で、FOMC(連邦公開市場委員会:Federal Open Market Committee)が構成される。




アスミル原稿 2007年09月11日
ユーロ/ドル(EUR/USD)ロングの方が、やり易い。(戦い易い)


「円キャリー・トレードのアンワインド(解消)」がかく乱要因となっている。
だから、今は、ドル/円(USD/JPY)の売買よりも、
ユーロ/ドル(EUR/USD)ロングの方が、やり易い。(戦い易い)

現在のマーケット(外国為替市場)は、
「ドル売り」のニュースには、反応し易いが、
「ドル買い」のニュースには、反応が鈍い。

マーケットのセンチメント(雰囲気)が、「ドル・ベア(ドル弱気)」なのだ。

だから、ドル売りのポジションは、負けても限定的だし、勝つ場合は、値幅が大きくなる。
---リスク&リターンの関係に歪みがある---

9月10日(月)のユーロ/ドル(EUR/USD)は、
1.37台後半から1.38台前半で、じり高気味。

[1.3850]には、オプションも大量にある。
いわゆる「防戦のユーロ売りドル買い」もあるだろう。

しかし、[1.3850]を上に抜けていく場合は、急騰を考えておく必要がある。

[1.3850]は重要なチャート・ポイント。

基本スタンスとして、「ユーロ・ブル」(対ドル)は、変わらない。





アスミル原稿 2007年09月04日
相場を読むことと、相場をやることは別

「相場の適性があるかどうか」は、実際に売買をやってみないとわかりません。
 しかし、外国為替市場に参加するプロの世界(インターバンク市場)でも、相場の知識のまったくない新人ディーラーに、いきなり相場をやらせるわけにもいきませんから、新たに配属された新人の場合は、まず、アシスタントから始めます。
 ベテラン・ディーラーのお手伝いをする間に、取引の用語(テクニカル・ターム)を覚えたり、チャート分析の手法(テクニック)や、ファンダメンタルズ(経済を構成する根本基礎、経済の基礎的条件)を勉強します。
 そして、そういった知識を身に付けてから、相場にデビューすることになります。
 しかし、実際にポジションを取ってみると、なかなかうまくいきません。
 ベテラン・ディーラーが失敗したときに、
「あーあ、失敗している……」
「オレだったら、もっとうまくやるのに」
「自分だったら、勝てるのに」
 と思っていたアシスタント・ディーラーも、実際にポジションを取ると、セルフ・コントロールができずに、青くなったり、赤くなったりしています。
 他者がポジションを取っているのを見ていることと、自分がポジションを取って行動することはまったく違うことだと、そのときに気付くようです。

 美しい生け花を観賞して、「うまい」とか「へただ」とか、批評をすることは、誰にでもできます。芝居を見て、あの役者は「うまい」だの「へた」だのと、言うことは簡単です。
 しかし、自分で花を生けたり、自ら素晴らしい演技をすることは、実際にやってみると、なかなかできないものです。
 新人ディーラーは、実際にポジションを取って、研鑽(けんさん)を積んでいきます。
 それでも、勝つ人は半数以下でしょう。
 だいたい、次のように分布します。
 しっかり勝つ人が2割程度。
 しっかり勝ったとは言えないが、結果としてはプラスの人が3割。
 負け(才能がない)と断定するのは気の毒ですが、結果としてはマイナスの人が3割。
しっかり負けてしまい、これ以上、相場に臨むと危険な人が2割。
 ここで、注意しなければいけないのが、相場に対する「向き不向き」です。
 実際の相場には勝てないものの、「相場が好きだ」という人もいます。
 相場には勝てないのですが、「相場の分析能力はすごい」という人もいます。
 彼らは、自分で花を生けることはできないけれど、その鑑賞眼は特筆ものとか、自分で演技はできないけれど、その批評能力は素晴らしい――そうたとえることができるかもしれません。



アスミル原稿 2007年08月28日
【揺り戻し】 【修正】【修正局面】(Correction)


【揺り戻し】

 相場がオーバーシュートした後で起こる修正のこと。 あるいは、相場が大きく動いた後で起こる、その修正のこと。
 相場が行き過ぎて売られたり、買われたりすると、その後で、 その反対の動きが起こる。その動きを指して、「揺り戻し」と言う。
 売られ過ぎて、相場が大きく下落した場合ならば、その後で、 急な買い戻しが起こって、相場が急反発する。
 買われ過ぎて、相場が大きく上昇した場合ならば、その後で、頭が重くなり、相場が急落する。
 「揺り戻し」のと呼ぶ場合は、おおもとの流れ(相場の動き)よりも値幅が小さい。
 例えば、相場が売られ過ぎて大きく下落した後で、「揺り戻し」が起こり、反転急反発しても、相場が下落を始めた水準まで戻るわけではない。
 「揺り戻し」が起こると、その水準で、小さな「レンジ相場」を作ることが多い。

【修正】【修正局面】(Correction)

 相場の動きは、上下動を繰り返す習性がある。
 だから、相場が一本調子に上昇したり、一本調子に下落したりした場合に、それまでの値幅よりも小さく、相場がいったん反転して、そこで「レンジ相場」(持ち合い相場)を形成することがある。
 この反転して、小幅な上下動を繰り返す値動きを、修正(Correction)、修正局面と呼ぶ。
 調整、調整局面と同義語。


外国為替市場では、まだ、荒れた雰囲気が残っている。
個人的には、ドル/円(USD/JPY)を買う気には、全くならない。
 現在の、ドル円市場は、いわゆる『揺り戻し局面』。まず、言葉の解説を上述しました。

まだ、コストの悪いドル/円(USD/JPY)のロング(買い持ち)が、---[119.50]よりも上で買いでつかまったロングが、---上値を重くしている。

8月17日に付けた、111円台ミドルから見れば、8月23日に、117円台までよく戻した。
少しでも、助かるチャンスを、マーケットは、もたらしてくれました・・・。
 マーケットは、いつも意地悪だけど、今回は、比較的、優しいところがある、と感じています・・・。

コストの悪いドル/円(USD/JPY)のロング(買い持ち)を、処分するには、良いチャンスだったと思います。



アスミル原稿 2007年08月21日
米国公定歩合引き下げ

FED(=FRB:米国連邦準備制度理事会)は、先週末の金曜日、8月17日に、臨時のFOMC(連邦公開市場委員会)を開き、公定歩合を6.25%から0.5%引き下げ、5.75%とする緊急利下げを決めた。
サブプライム・ローン問題に起因する、金融市場の混乱に対応する措置。
政策金利(FF金利)は、5.25%に据え置いた。

このことに関して、大半のコメントは、次のような程度。(困ったものだ・・・、と思っていますが・・・)

『米国公定歩合が、引き下げられたので、金融緩和』
『だから、ドル金利は、下がる可能性が、出て来た』
『それで(公定歩合の変更で)、先週末の米国株価が、上昇したので、日本株価も上昇するだろう』
『株価下落が、円高を招いていたので、来週(8月20日の週)は、ドル円やクロス円は、上昇するだろう』

それは、それで、間違いとは言わないのですが・・・。

しかし、『その程度しか、思い付かないの?』『金利の勉強も、少しは、やれよー・・・』『為替ディーラーは、勉強が嫌いだからなー・・・』が、個人的な感想。

政策金利(FF金利)を変更していないから、実質的には、『本来は、』何も、影響は、無いハズ。それなのに、『何故、そんな無意味なことをしたのだろう?』と、考えるのが、普通。

公定歩合は、FEDが、金融機関に、貸し出す金利です。
このところ、FEDが、巨額の緊急資金供給したことを思い起こせば、クレジット・クランチ(銀行間での貸し渋り、インターバンク市場での貸し渋り)が起きて、米国銀行は、マーケットから、資金調達が出来なくなっていることが、分かる。

ECB(欧州中銀)も同じ。
サブプライム・ローン問題で、名前の挙がっている金融機関は、インターバンク市場での資金調達が、不能なのだろう。

『倒産の恐れがある銀行には、誰も貸さない』『銀行の審査部は、貸し出し枠を絞るに決まっている』『銀行は、信用不安のあるところに資金貸し出しの許可はおろさない』

 だから、プレミアムを払って、(通常より、高い金利を払って、)資金調達をするしかない。信用収縮とは、そういうことだ。

FEDは、『米国金融機関が資金調達不能で、倒産するリスクを、回避したかった』と、推測できる。

さらに、金融市場の混乱が、酷くなれば、FF金利を変更する可能性を否定は、しない。
今後、サブプライム・ローン問題で、何が、出て来るか、わからない・・・。

しかし、FEDは、現在、FF金利を変更したくないから、こうしたのだ。
つまり、FEDは、まだインフレ懸念を持っていることが、分かる。
FEDは、まだ、金融緩和をしたくないのだ。

FEDは、サブプライム・ローン問題ばかりでなく、米国全体の経済に責任を持たねばならない。サブプライム・ローン問題で、株が安くなったからといって、安易に、ドル金利を動かすことが出来ない。

それに対して、日銀は、どうするのだろう・・・・?矜持を保てるのだろうか?
個人的には、信用しきれない・・・。残念ですが・・・。



アスミル原稿 8月14日
タイトル:【各国中銀の資金供給】


先週8月9日のFED(米国の中央銀行システム)のオペレーション(資金供給)は、
240億ドル(約2兆9000億円)。

ECB(欧州中央銀行)が、950億ユーロ(15兆4000億円)の資金供給。

8月10日の日銀の資金供給が、1兆円。

緊急の資金供給としては、September11の時より多いらしい。

株価の急落は、問題だが、そんなに重大問題なのか?
何だか、訳が、わからないから、余計に不安になる。

各国の中央銀行は、当然に、ある程度の数字を
つかんでいるのだろう(と、誰でも考える)。

そう考えると、世界の金融システムが、震撼する程の損失が、
「サブプライム・ローン問題」で、積み上がっているということか?

各国の中央銀行が、明確な説明をしないと、かえって、
リスク回避(質への逃避=Fry to Quality)を惹起(=引き起こす)する。

今週になっても、各国中央銀行の資金供給は続いている。

しかし、相場をやる身になって、行動するならば、
今回の、世界各国の中央銀行(米国=中央銀行システム)の、対応は、
結構笑える!!!!

『主役は、FEDかなー???』
一応、大統領まで、出演してるし・・・。
『アル・パチーノよりも、役者は、上でしょ? ブッシュは?』

新作映画「オーシャンズ13」より、売れるんじゃない???

『ECBは、コースターリング(準主役)かな?』
『日銀は、いても、いなくても良い脇役!』(ガッカリ・・・)

でも、チャップリンの映画よりも、リアリティが、あって、爆笑ものだ!

来年の、M-1グランプリに、参加したら、優勝出来るかもね!
ツッコミは、ECB。ボケが、FED(FRB)。

本当のことを、言わないから、誰も、信じないし、不安が、増幅する。
「信ジ、ラレナーイ!!!」
日ハム監督に、イントネーションを、聞いておくと、
いいかも知れませんね!???



アスミル原稿(8月7日分)
タイトル【「夏休み相場」と"Fly to quality"(質への逃避)】


外国為替市場は「夏休み相場」なので、
無理に、何かをするべきところでも無い、と考えています。

ただし、
120円台よりも、高いコストで保有している
ドル/円(USD/JPY)のロング(ドル/円の買い持ち)は、
いったん、「損切り」を敢行するべき、と考えています。

つまり、以下のように、考えています。

---[121.80]アラウンドが下に切れたときに、
  もしくは、[120.80]アラウンドが下に切れたときに、
  「損切り」を行っておくべきだった---

---最悪のケースでも、[119.50]を下に割り込んだ際に、
  「損切り」を行っておくべきだった---

---そのことは、[119.50]を下に抜ける前に、
  何度も警鐘を鳴らしました---

---もちろん、相場だから、
  これから、反発上昇をする可能性が無いとは言わない---

---だとしても、いったん、「損切り」を敢行して、
  改めて、[119.50]を上に抜けていくことを確認してから、
  ドル/円(USD/JPY)のロング(ドル/円の買い持ち)を取ればよい---


現在のマーケット(金融市場)では、
【Fly to quality:質への逃避】が起こっている。

【Fly to quality:質への逃避】は、
株式から債券への資金シフトを惹起(じゃっき)する。
---リスクの高いものから、リスクの低いものへの動き---

そのため、「米国国債(T-Bond)の買い」となり、
米国国債利回り(=長期金利)は低下した。

【Fly to quality:質への逃避】は、
当然に、「為替リスクの回避」も惹起する。
---自国通貨へ回帰すれば、為替リスクは無くなる。
  「円キャリー・トレード」を止めれば、為替リスクは無くなる。---

そのため、「円キャリー・トレードのアンワインド(解消)」もでる。

米国長期金利も下落気味ということは、日米金利差縮小であり、
「円キャリー・トレードのアンワインド(解消)」は、
ますます出ることになる。

まだ、【Fly to quality:質への逃避】による、
「為替リスクの回避」のセンチメントは、収まっていない。

言い換えれば、まだ、「円キャリー・トレードのアンワインド(解消)」が、
収まった雰囲気はない。

しかし、「夏休み相場」で、市場参加者が少なくなっていることも、
単なる事実(単なる現実)。

【Fly to quality:質への逃避】すなわち、
「円キャリー・トレードのアンワインド(解消)」というテーマと、
「夏休み相場」というテーマが、それぞれに、独立して、
マーケット(外国為替市場=FX市場)に、ワーク(作用)している。

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(以上)



アスミル原稿 2007年07月31日
 『選挙』って『何?』 『参院選』って『何だろう???』

参院選の当日の夜に、「自民惨敗が、決定的になりそうだ!」と判明した。
この参院選で、自民党が、惨敗したなら、総理大臣が、かわる、と、考えていた。

安倍政権は、短命だったが、「現、安倍総理は、若いから、いずれまた、チャンスもあろう!」と考えたわけだ。

『では、その後で、マーケット(為替市場)に、どう影響するか???』
そこからが、簡単には、読めない!
そっちの方が、大事。しかし、残念ながら、それは、これからの与件を見ないと、わからない。
 次の総理は、誰でも良い。ただ、総理交代は、読めるし、その程度のことを、予見して、動かないと、相場には、勝てない(だろう、と考えた)。

『そういったことに、気が付いているか、気が付かないか???』

別に、日本の選挙など、外国為替相場には、ほとんど関係無いのだから、どうでも良いが、『一事が、万事』で、それに気が付かなければ、通用しない!
そういったことに、気が付かないと、相場の重要なポイントも見落とす、と考えていた。

ところが、
「あら!! 」
「安倍政権続投のようですねー・・・? 」

自民惨敗!!! 歴史的敗北!!
参院選惨敗の責任は、自民の誰が取るのか?
幹事長は、「選挙の責任者」だから、当然。責任をとって辞任。

自民党党首も、責任をとって、党首を辞任するのが当然だが、
『さて、今後、どーなる(どーする)のかなぁー・・・??? 』
といった状況・・・。

これで、党首が辞任しないのでは、 自民党そのものの責任体制を疑わざるを得ない。
 「自民党内の常識を見つめたい!!! 」
と、思って見ていたが・・・。

続投は、非常に、日本的・・・。

『誰も責任なんて取らなくても良い』という風潮が、子供たちにも蔓延して、当然になる。
 『こんなもんなのかなぁ・・・???』
 『選挙』って『何?』
『参院選』って『何だろう???』



アスミル原稿(2007年7月24日)
「円キャリー・トレードのアンワインド(買戻し)」

先週末(7月20日金曜日)のニューヨーク市場になって、サブプライム・ローン問題を材料に、ドル売りが広がった。

先週末(7月20日金曜日)のニューヨーク市場では、ドル/円(USD/JPY)は、[122.00]を割り込むと、急落。121円台後半から、121円台ミドルに、ストップ・ロス(損切りのドル売り円買い)があった様子。

サブプライム・ローン問題は、「米国へ投資されている資金の引き上げ」を促している。
リスクを回避する、つまり、ヘッジ(Hedge)の意識を高めている。

ある種の"Fly to Quality"(質への逃避)が起こっている、と考えている。

米国への投資を、「質」として、どう考えるか?
では、「質」として、「どこの国に投資をするのか?」といった命題はあるが、マーケットのセンチメントとしては、これは、"Fly to Quality"(質への逃避)が起きている、と考えている。

引鉄(ひきがね)は、米国の格付け会社による欧州で発行されたCDO(Collateralized Debt Obligation)の格付けの引き下げ。

※CDO(Collateralized Debt Obligation)
社債や貸出(ローン)といった債権を資産担保として発行される資産担保証券。
いわゆる、資産の「証券化商品」のひとつ。

サブプラム・モーゲージ担保証券の方が、CDO(Collateralized Debt Obligation)よりも発行額が大きい、つまり、先週末(7月20日金曜日)のニューヨーク市場では、サブプライム・ローン問題を材料に、「ドル売り」となった。

このところ、活発に、拡大していた円キャリー・トレードのアンワインド(買戻し)が出て、「円買い」は加速した。

 「今後の海外市場で、[120.00]を割り込むか、否か?」が、注目点。

現状は、「円キャリー・トレード」のアンワインド(巻き戻し・解消)が出ているのだから、もう一段の円高が進むと見ているが、重要なポイントは、ドル/円に関しては、[120.00]よりも、[119.50]と考えている。
 下値リスクは、継続している。
円キャリー・トレードを行なってきた向きは、「いったんの利食い」を行なって、利益を確定しておく方が良い、と考えている。

「円キャリー・トレードのアンワインド(買戻し)が、今後も出るのか?」に注目している。



アスミル原稿(2007年7月17日)
From マニアック・ディーラー

ユーロ/ドルは、「ユーロ買いドル売り」でついて行く
---ただし、ストップを忘れずに!---

ドル/円、ユーロ/円を、本当は、(個人的な本心では、)やりたくない。

今、外国為替取引(FX取引)をするならば、ユーロ/ドルは、「ユーロ買いドル売り」。

ただし、個人的には、もう『夏休み相場』に突入したのだから、ポジションを大きくしてはいけない。
ストップ・ロスも、ちゃんと、入れておく。

便宜的な、ストップ・ロスなら、[1.3575-80]レベル。
もう一段下の、便宜的な、ストップ・ロスなら、[1.3575-80]レベル。
真面目な、ストップ・ロスなら、[1.3240]レベル。

現状が、1.37台ミドルだと、『ストップ・ロスが、遠すぎる』、といった声が聞こえてくるのがわかるが、「それは、アナタの都合に過ぎない」。(一般的指示代名詞。特定の人を指していません。念のため。)

個人投資家の立場で取引をしているのならば、「それは、レバレッジを効かせ過ぎているのか」あるいは、「ポジションが大き過ぎる」だけのこと。

ユーロ円(クロス円の代表として)は、目先の調整(下落=ディップ)を期待しています。追いかけて、高値を買いたくない。

さりとて、122円台、ないしは、それ以下のコストでの、ドル円ショート保有者が、口を開けて待ち構えている。安易には、ドル円を売りたくない。

消去法で、「ユーロ買いドル売り」。
長期トレンドにも従っている。

ポンド絡みなら、「ポンド買いドル売り」を行うことくらいしか、思い付かない。



アスミル原稿 2007年07月10日
日銀の政策委員会・金融政策決定会合

先週は、BOE、ECB、米国雇用統計などがあったので、また、日銀の政策委員会・金融政策決定会合を明日、明後日(7月11日、12日)に控え、さらに、参院選があるのだから、マーケット(外国為替市場・FX市場)は、いわゆる「夏休みモード」では、まだ、ない。

しかし、徐々にそういったセンチメントになっていくだろう、と見ている。
『夏休み相場』は、市場参加者が薄くなります。
市場参加者が閑散となるときは、セオリーが働かなくなります。

ところで、今回の日銀の政策委員会・金融政策決定会合では、7月は、参院選を控えて、円金利を据え置きを予想する声が大きいようです。
そして、参院選の結果はどうであれ、8月に利上げを実施するのではないか、といった見方が一般的。

7月に円金利引き上げが実施されても、不思議ではないが、市場にとってみれば、7月に利上げが実施されれば、意外感があるだろう。その場合は、「サプライズ」で、外国為替市場は反応するだろう、と考えます。

 しかし、上述のとおりに、例年通りに、7月4日(=米国独立記念日)から、外国為替市場が、『夏休み相場』に、突入している、と考えている。
何かするにしても、基本的には、ポジションを少なくして、臨むべき、と考えています。

場合によっては、8月下旬まで、のんびりと、何もしないことも戦略だ、と考えています。

『年間スケジュール』を考えれば、以下のとおりです。

7月【夏休み(サマー・バケーション・シーズン)】
    夏休みのスタートは、米国の「独立記念日」(7月4日)から。

8月【夏休み(サマー・バケーション・シーズン)】
 夏休みの終了は、ロンドンの「レイト・サマー・ホリデー」
(8月の最終週の月曜日。サマー・バンク・ホリデーとも言う)まで。

 7月〜8月の夏休みは、年によって、そのスタートが遅れる場合があります。
しかし、夏休みの終了は、「レイト・サマー・ホリデー」までで、だいたい不変です。



アスミル原稿 2007年07月03日
「円キャリー・トレード」は強いけれど……


 先週は、「円キャリートレード」の勢いに、
 『すごいなぁ……』
と驚愕していた。

 個人的には、「ユーロ高」を想定しているので、ユーロ/ドルが、[1.3500]を越えて、上昇しているのは納得がいくのだが、通常は、ユーロ/ドルが、上昇する場合は、ドル/円は下落する。

 ところが、先週は、ドル円を見ると、『ユーロ/ドルが、上昇しているのに』、ドル円も上がっている!

 『変だなぁ……?』
と、思う反面、
 『マーケットの思うがままに。どーぞ!お好きなように。』

 『今、あるマーケットが、全て、正しい!』

 『しかし、この修正・調整は、必ずある(断定します!)』

 『それでも、今あるマーケットが、100パーセント、全て正しい!』

 まだ、「円キャリートレード」を、やりたりないんだなぁ……。
 ちゃんと、逃げるテクニック(ヘッジ・オペレーション)を、身につけておかないと危険だなぁ……。

 そう考えていました。

 すると、7月2日(月)、東京市場の夕方になって、ドル売り気配強まり、[122.80]を下に割り込むと、目先で「ドル買い円売り」を行なっていた向きの「ストップ・ロス(損切りのドル売り円買い)」を巻き込み、[122.50]アラウンドに急落。

 ニューヨーク市場で122円台ミドルを下に抜けると、もう一段の「ストップ・ロス(損切りのドル売り円買い)」を巻き込み、[122.00-10]レベルに急落。

 サブプライム・ローン問題も材料になっているのでしょうが、それよりも、このところ、「円キャリー・トレード」で、「ドル買い円売り」が積み上がっていたので、そのポジション調整、つまり、『自律的な下落調整』が起こっている、と見ています。




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